2026.05.07
『湘南ダービー(第80回日本選手権競輪)[GⅠ]』を終えて
平塚競輪場では、2026年5月1日から5月6日までの6日間にわたり、ビッグレース『湘南ダービー(第80回日本選手権競輪)[GⅠ]』が開催されました。
ゴールデンウィークの開催ということもあり、連日多くのファンが来場。日本トップクラスの選手たちによるハイレベルな攻防が繰り広げられ、場内は常に大きな盛り上がりを見せていました。
シリーズを通して印象的だったのは、やはり各ラインの駆け引きとスピードの迫力。初日から積極的な先行争いが続き、位置取りや仕掛けのタイミングひとつで勝敗が分かれる、まさにGⅠにふさわしい緊張感のあるレースが続きました。日を追うごとに勝ち上がりのプレッシャーも増し、選手たちの表情や走りからは、この舞台にかける強い思いがひしひしと伝わってきました。
そして迎えた最終日・決勝戦。勝ち上がった精鋭たちによる一戦は、スタートから一瞬たりとも目が離せない展開に。各選手が持ち味を最大限に発揮し、最後の直線では観客の大歓声が響き渡る中、激しい叩き合いと鋭い差し脚がぶつかり合う、まさに“日本一決定戦”にふさわしい白熱のレースとなりました。
そんな、『湘南ダービー(第80回日本選手権競輪)[GⅠ]』を優勝した選手は・・・
大阪府 100期 古性 優作 選手でした!

レースを振り返ります。
緊張感が張り詰める中、いよいよスタートの時――。
平塚競輪場のバンクには静寂にも似た空気が漂い、選手たちはそれぞれの思いを胸にスタートラインへと並びます。観客席からの視線が一斉に集まる中、わずかな物音さえも際立つほどの緊迫感。
号砲の瞬間、その張り詰めた空気が一気に弾け、レースは動き出します。静と動が交差する、まさに勝負の幕開け。
スタートを取ったのは6番車の取鳥雄吾選手。主導権を握る形でレースをリードしていきます。
初手の並びは⑥①⑦ ② ⑧⑤③ ⑨④ 各ラインが互いの出方を探りながら、静かな駆け引きが始まっていきます。
最初に動きを見せたのは、第3周回3コーナー。後方にいた9番車の菅田壱道選手が前へと上がり、抑えにかかります。すると、その動きを逃さず8番車の佐々木悠葵選手が一気にカマシ先行。強烈なスピードで主導権を奪いに出ました。
この仕掛けにより、後ろを追走していた5番車の吉田拓矢選手と3番車の眞杉匠選手は一瞬離れかけますが、残り1周前の4コーナーで何とか態勢を立て直し、懸命に追いつきます。
残り1周、4番手からは⑥取鳥選手が渾身のまくり勝負。しかし最終1センターで⑤吉田選手の鋭い牽制に遭い、ここで後退。勝負どころで明暗が分かれます。
そして⑤吉田選手が牽制からそのまま番手まくりに転じた瞬間、③眞杉選手がわずかに外帯線を外す展開に。その一瞬の隙を見逃さなかったのが2番車の古性優作選手でした。鋭く内を突いて⑤吉田選手の番手を奪取し、一気に勝負圏内へ。
最終4コーナーを通過し、いよいよ最後の直線勝負。
並走から力強く伸びた②古性選手が、ゴール寸前で⑤吉田選手を鮮やかに差し切り、見事1着でゴールを決めました。
2着には⑤吉田選手、そして②古性選手に捌かれながらも粘り切った③眞杉選手が3着に入り、3連単『2-5-3』で決着。1着から3着までS級S班が独占する、まさにトップレーサーたちの意地と実力が凝縮された一戦となりました。
卓越した位置取りと勝負勘で完全優勝を果たし、ダービー初制覇を成し遂げた古性優作選手。
本当におめでとうございます。

競輪界最高峰の舞台で見せたその走りは、多くのファンの記憶に深く刻まれたと思います。
また、各選手が持ち味を最大限に発揮し、最後の直線では観客の大歓声が響き渡る中、激しい叩き合いと鋭い差し脚がぶつかり合う、まさに“日本一決定戦”にふさわしい白熱のレースとなりました。
また、場内ではレース以外にもグルメブースやキッチンカー、各種イベントが充実。家族連れや初めて訪れた方々も楽しめる空間が広がり、競輪の魅力はもちろん、“一日を通して楽しめるエンターテインメント”としての平塚競輪場の魅力が存分に発揮された開催となりました。
6日間を通して、多くのドラマと感動が生まれた湘南ダービー。トップ選手たちの意地と誇りがぶつかり合う戦いは、訪れたファンの心に深く刻まれたことでしょう。
今年もまた、平塚競輪場から新たな歴史が刻まれました。そして、来年も『湘南ダービー(第81回日本選手権競輪)[GⅠ]』の開催が予定されており、さらなる熱戦が繰り広げられることは間違いありません。今から楽しみですね。
次回、平塚競輪場の開催は05/22(初日)~05/24(最終日)『Betimo杯ルーキーシリーズ[FⅡ]』ナイター開催が行われます。
レースの前半戦にはA級1.2班戦が行われ、レースの後半戦では129期・130期の新人選手だけで争われるレースは、まさにフレッシュな魅力にあふれた注目の一戦となります。デビュー間もない選手たちが一堂に会し、それぞれが持てる力をぶつけ合う姿は、初々しさの中にも強い闘志が感じられ、見ている側の期待を大きく高めてくれます。
経験豊富な選手がいないからこそ、レース展開はより予測が難しくなり、思い切りの良い仕掛けや積極的な先行争いが随所に見られるのも大きな魅力です。誰が主導権を握るのか、どのタイミングで動くのか一瞬の判断が勝敗を分ける、緊張感あふれる展開が繰り広げられることでしょう。
また、同世代同士の戦いということもあり、ライバル意識のぶつかり合いも見どころのひとつです。互いに負けられない思いが強く、最後の直線まで全力で踏み続ける姿には、自然と応援にも力が入ります。
これからの競輪界を担っていく若き力が躍動する新人戦。将来のスター候補たちがどのような走りを見せてくれるのか、そしてここからどんなドラマが生まれる白熱したレース展開に、ぜひご期待ください。
この記事を書いた人

- 吉田輪太郎

