2025.02.02
『富士通フロンテックカップ[FⅡ]』を終えて
月またぎのFⅡ富士通フロンテックカップが2日、最終日を迎えました。予報では関東地方も雪とかで、前夜から心配していましたけど、雪は降りませんでした。午前中は気温5度、雨が降る悪いコンディションでしたが、午後になると雨もやみました。でも、風は冷たくバンクは重かったように感じます。その中を選手は熱い走りを見せてくれました。
10Rの「チャレンジ」決勝は、宮城県の高橋舜選手がまくりで優勝を飾りました。ただの優勝ではなく静岡、大垣に続いての完全優勝。そうです、A級1、2班への特別昇班を決めたのです。前検日から「そろそろ上がりたい」と言っていた通りの結果になりました。「本当は中団を取ってと思っていたけど、6番手になってしまいました。ただ、そこから焦らず仕掛けることができました。チャレンジではバックまで流すような感じなんですが、1、2班戦ではそれは通用しないと思うので、長い距離でトップスピードを維持できようにしたいです」と話してくれました。
11R「ガールズ決勝」。地元の大浦選手が1、1着で勝ち上がってきました。2日間とも最高のタイミングでまくっていましたね。決勝戦は5番手からの組み立てになりました。後ろは実力者の小林莉子選手がしっかりマーク。3番手には山原さくら選手がいます。山本さくら選手が先行態勢に入り、2番手には西脇美唯奈選手。大浦選手が最終2コーナーから敢然とまくり上げると、合わせて山原選手もまくり、踏み合いになりました。大浦選手が出切りますが、小林選手が最後は追い込んで優勝を飾りました。
小林選手は「大浦さんが強すぎた。さくらもまくっていたから大浦さんは行けないと思い、内に切り込もうとした。そうしたら乗り越えていくんだから慌ててまた外に持ち出しました。勝てて良かったです。年明けの取手が終わって体調を崩していましたけど、こうやって優勝できて嬉しいです。自転車がまだマッチしていなくて、その辺の課題も見つかりました」。惜しくも準優勝となった大浦選手は悔しさを隠しきれません。「悔しいですね。少し固くなっていたかもしれません。その分、気合でカバーしたけど…。タイミング的には良かったです」と肩を落とした。通りかかった岡崎浩一選手に「強かった。山原さんを乗り越えるんだから」と声をかけられ、表情が緩みました。「山原さんのまくりを乗り越えられたのは自信になりました」。小林、山原といったトップクラスと互角の戦いをした大浦選手、次に期待ですね。
そしてA級の決勝は高橋雅之選手が貫禄の3連勝で飾りました。「風が強くて、急きょレースの組み立てを変えました」。本多哲也選手が突っ張り先行でもよかったのですが、コンディションを考えて、一度引いてからの巻き返しにしたそうです。「今開催は、ラインもしっかりしていたし余裕がありました。本多君が頑張ってくれたし、3、4番手を回ってくれた先輩方に感謝しています」。S級でも勝ち星を挙げていた高橋選手の貫禄勝ちでした。